強化土研究所では、産学協同研究を積極的に進めています。新規商品の開発および本設注入のための基本的な物理試験や化学試験、現場採取土を用いた室内実験による配合設計等を行っています。研究所内には本設注入試験センターを設置し、研究所の試験研究機能とあわせて25年以上に亘り集積した研究データを取扱い、液状化対策工に対応したコンサルティングを行っています。

施設・試験内容

供試体作製
　拘束圧下浸透法，真空下浸透法など試験の目的に応じて適切な方法により，供試体を作製します．
浸透試験
　長尺モールドを用いた一次元浸透試験の他，二次元・三次元浸透試験を行い，薬液の浸透固結性の確認を行います．
物理試験
　土粒子密度試験，粒度試験，最大・最小密度試験他
化学試験
　pH試験，シリカ含有量試験，カルシウム含有量試験他
力学試験
　一軸圧縮試験，三軸圧縮試験，三軸繰返し圧縮試験
その他
　促進試験，相性試験等
*一部，外部機関にて実施しています．

配合試験実績の推移

配合試験実施改良目的および構造物

大学研究室と協同研究

・薬液注入の長期耐久性の研究 （米倉研究室）
・恒久グラウト 活性シリカコロイド「パーマロック」と超微粒子複合シリカ「ハイブリッドシリカ」の研究 （米倉研究室）
・シリカゾルグラウト並びに有機系水ガラスグラウトの耐久性の研究
・護岸の側方流動防止工法の研究
・微小間隙止水（岩盤、コンクリート）と砂質土恒久止水の研究

1987年養生開始
現在体積変化なし

・遠心模型装置を用いた可塑状ゲル、薬液改良体、補強土壁に関する研究
・スパイラルコンパクション工法の開発による高密度化注入工法の研究
・シリカバブル、マイクロバブルに関する研究　など

・ライフライン地中埋設管の経済的・効果的な液状化対策技術の研究

塊状固結体と一体化した土中埋設管の振動台試験

　急速浸透注入システムとして多連注入システムを用いた例

・大型土槽を使用した可塑状ゲル圧入工法による静的締固め工法（TGC工法）の研究

大型土槽を使用した可塑状ゲル圧入工法による塊状ゲル化物の形成

野外試験による塊状ゲル化物の形成

・微生物代謝を利用した地盤改良「バイオグラウト」の研究 ・生分解性注入管「バイオパイプ」の研究 など

バイオグラウトによる固結豊浦砂の粒子表面および粒子間に析出した
CaCO3の走査電子顕微鏡画像

バイオパイプ 埋設前（左）と深度2ｍ埋設後（右）の比較